タイムライン
2025年8月11日(月)
- 国内休場
2025年8月12日(火)
- イベント: 7月マネーストック、豪準備銀行政策金利発表、独8月ZEW景況感指数、米7月消費者物価指数、米7月財政収支
- 市場の動き:取引開始前、トランプ米大統領が米中の関税停止を90日間延長する大統領令に署名したと伝わる。
- 半導体関連株が買われ、日経平均が大幅高となる。
- 日経平均は朝方から買い優勢で始まり、一時1,000円超上昇し、午前取引を終える。
- 午後も買い優勢が続き、一時42,999円をつけ1,179円高となる。
- まとまった売り物や米7月CPI発表を控え、利益確定売りが出たため、上げ幅を縮小して取引を終える。
- 日経平均が過去最高値を更新。
- TOPIXは3営業日連続で過去最高値を更新。
2025年8月13日(水)
- イベント: 5年物国債入札、7月工作機械受注
- 市場の動き:前日の米7月消費者物価指数(CPI)が予想範囲内だったため利下げ期待が高まり、米国主要3指数が上昇したことが好感され、東京市場は買い先行で取引開始。
- 日経平均は史上初の43,000円台に乗せて始まり、そのまま上げ幅を拡大。
- 半導体関連株が買われたことで日経平均はさらに水準を切り上げ、午後1時半過ぎには43,451円をつけ、一時733円高となる。
- 取引終了にかけて利益確定売りが出たため、上げ幅を縮小して取引を終える。
- 日経平均は連日の最高値更新、終値で初めて43,000円台に乗せる。
- TOPIXは3日連続で過去最高値を更新し、一時3,100ポイント台に乗せる場面もあったが、わずかに押し返されて終える。
2025年8月14日(木)
- イベント: 英4-6月期GDP速報値、米週間新規失業保険申請件数、米7月卸売物価指数
- 市場の動き:ベッセント米財務長官がFRBの政策金利が今より低い水準にあるべきだと主張したことが米国株上昇につながったものの、東京市場では円高に振れ、売り材料となる。
- 日経平均は小幅安で始まる。
- ドル円が147円台前半から146円台前半へ円高に振れたため、輸出関連株を中心に売りが出始める。
- 上値の重さが嫌気され、午後に入って一時42,606円をつけるなど667円安となる。
- その後もドル円が146円台前半で推移し重石となり、安値圏でのもみ合いが続き、43,000円を大幅に割り込んで取引を終える。
2025年8月15日(金)
- イベント: 4-6月期GDP速報値、中国7月小売売上高、中国7月鉱工業生産、米7月小売売上高、米8月NY連銀製造業景気指数、米7月鉱工業生産、米8月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値
- 市場の動き:米国市場はまちまちで終えていたが、取引開始前に発表された4-6月期GDP速報値が予想を上回ったことが好感され、東京市場は買い先行で始まる。
- その後、43,000円手前で買いと売りが対立する。
- 午前の取引終了前に43,000円を回復。
- 午後に入ってから買い優勢が続き、上げ幅を拡大し、一時43,405円をつけるなど756円高となり、過去最高値を更新。
- わずかに売り物に押されて取引を終える。
- TOPIXも過去最高値を更新。
登場人物
- トランプ米大統領(Donald Trump):
- 米国の現職大統領。
- 2025年8月12日、米中間の関税停止を90日間延長する大統領令に署名したと報じられ、市場に影響を与えた。
- ベッセント米財務長官(Bescent U.S. Secretary of the Treasury):
- 米国の財務長官。
- 2025年8月14日、FRBの政策金利について、今より低い水準にあるべきだと主張し、米国株の上昇要因となったが、東京市場では円高を招いた。
- パウエルFRB議長(Jerome Powell):
- 米連邦準備制度理事会(FRB)の議長。
- 2025年8月22日に開催されるジャクソンホール会議での講演内容が、今後の株価変動要因として注目されている。米国経済指標の結果とともに、彼の発言が利下げ期待や市場の動向に大きな影響を与えると考えられている。
関連動画:
馬渕磨理子先生の解説
動画のポイント
現在の市場状況と今後のシナリオ
• 8月15日(金)時点の日経平均株価の終値は4万3378円で、729円高となりました。
• 株高が続く中で、新たなポジション追加やショートは難しい状況です。
• この株高の後のシナリオ、来週以降の注目ポイント、そしてスコット・ベス氏が言及した米国の利下げと日本の利上げ観測が注目されています。
日本のGDP分析
• 8月15日に発表された日本の4-6月期GDPは年率1.0%のプラス成長で、5期連続のプラスとなりました。
• 一見強い数字ですが、中身を見ると決して強いわけではないと分析されています。
• 輸出(自動車業界の貢献)と設備投資が好調でした。
• 国内消費では、**エアコンやPC特需(OSサポート終了に伴う)**など、耐久消費財の一部がプラスに寄与しました。
• 一方で、外食サービスは停滞し、食料品の非耐久財は前期比-0.5%と悪化しています。
• 実質賃金は6ヶ月連続でマイナスであり、「顔色の悪い病人が無理に微笑んでいるようなもの」と表現され、個人消費の弱さが指摘されています。
• 次のGDPがマイナスに転じる可能性も残っており、楽観視しないことが重要とされています。
米国の金融政策と経済指標
• 米国は利下げに向かっていると見られています。
• 8月21日から23日に開催されるジャクソンホール会議が、今後の方向性を決める大イベントとして注目されています。
• 8月12日に発表されたCPI(消費者物価指数)は市場予想を下回り、利下げ期待を高めました。
• しかし、8月14日に発表されたPPI(生産者物価指数)は市場予想の2.5%に対し3.3%と、3年ぶりの大幅な伸びとなり、インフレ加速の懸念が浮上しました。
• これらの経済指標が混在しているため、FRBの金融政策の舵取りは非常に難しい状況です。
• スコット・ベス氏は、米国が現在の水準から1.5%〜1.75%の利下げをすべきであり、日本はインフレ抑制が後手に回っているため利上げするだろうと踏み込んだ発言をしました。
• この発言は日本の金融政策に影響を与える懸念があり、実質賃金がマイナスの状況での利上げの是非について議論が二分しています。
• 銀行関連や保険業など、金利のある世界で好調となる業種が強い動きを見せています。
主要指数の動向と投資戦略
• 日経平均は高値更新ですが、ダウ平均は上値が重い状況です。
• S&P 500は6500ポイントを超えそうで、筆者は6900ポイントまでの上昇を予想し、自身もS&Pに投資しています。
• NASDAQも高値更新しており、筆者のポートフォリオではファングプラス(FANG+)が最もパフォーマンスを出しています。
• 2024年のジャクソンホール会議では、0.25%の利下げが予想される中、0.5%の大幅利下げが決定されたことで一時的に株価が下落しました。これは、予想以上の景気後退を示すサインと受け止められたためです。
• しかし、その後はトランプラリーに突入し、株高で年末を迎えました。
• 今後の市場調整(5%〜10%程度の株価下落)があれば、それは買い足しのタイミングになるとの見解が示されています。
• インド株は8月15日にS&Pによって格付けが18年ぶりに「BBB-」から「BBB」へ引き上げられました。これは外国人投資家の資金流入を促すポジティブな要因です。
• トリプルB以上が年金基金やインデックス連動型ファンドの投資基準となるため、インドは投資しやすい対象になったと言えます。
• ニッケイのEPS(1株当たり利益)は低いものの、PR(株価収益率)は17.5倍以上と、過去にない高水準に切り上がっています。
• 今後、日本がインフレ社会に移行し、高PRが定着する可能性も示唆されていますが、現時点での判断は保留されています。
ジャクソンホール会議の歴史的役割
• ジャクソンホール会議は、世界の金融政策の方向性を決定する上で非常に重要な役割を担ってきました。
• 2010年: リーマンショック後、バーナンキFRB議長がQE2(量的金融緩和第2弾)を発表し、ドル安・円高、米国株高の動きがありました。
• 2013年: バーナンキ議長がテーパリング(金融緩和の縮小)に言及し、市場に混乱(バーナンキショック)をもたらしました。議長はジャクソンホール会議を欠席し、その後のFOMCでテーパリングが決定されました。
• 2015年: イエレンFRB議長は欠席し、フィッシャー副議長が講演。ゼロ金利政策が解除され、7年ぶりに利上げが決定されました。この年はチャイナショックの影響で株価は軟調でした。
• 2022年: コロナ禍での大規模金融緩和の後、パウエル議長が連続利上げの必要性を強調。米国は3月から利上げを開始し、株価は大きく調整しました。
• 2024年: 利下げが決定されましたが、市場予想を超える大幅利下げであったため、一時的に株価は下落しました。これは、予想以上に景気後退が進んでいるとの受け止めによるものでした。
• これらの歴史的経緯から、ジャクソンホール会議でのメッセージの出し方や、利下げ・利上げの幅が市場の反応に大きな影響を与えることが分かります。