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2025年9月15日~9月19日の主な出来事:日銀のETF売却方針発表 

 

週次市場分析レポート:
東京株式市場の動向

 

1. 9/15 - 9/19の市場概観

 

1.1. 主要動向のサマリー

 

先週の東京株式市場は、史上最高値の更新が続いた週前半の楽観ムードから一転、週末に日銀の政策発表をきっかけに急落するという、ボラティリティの非常に高い一週間となりました。このレポートでは、週間を通じて市場心理がどのように変遷したかを分析し、今週の展望を探ります。

 

先週の市場を形成した主要な要因は以下の3点に要約されます。

・ 米国市場の好調と円安進行 
週前半、米国の主要株価指数が最高値を更新した流れを受け、東京市場でも買いが先行しました。加えて、為替市場で円安が進行したことも、輸出関連株を中心に追い風となり、日経平均株価を史上最高値圏へと押し上げる原動力となりました。
・ FOMCの利下げ決定 
週央に開催された米国連邦公開市場委員会FOMC)において、0.25%の利下げが決定されたことは、市場に大きな安心感をもたらしました。年内に追加の利下げも示唆されたことで、投資家心理が一段と改善し、18日(木)には日経平均株価終値で史上初めて45,000円の大台に乗せる歴史的な節目を迎えました。
・ 日銀のETF売却方針発表 
週末19日(金)の取引時間中、日本銀行は金融政策の現状維持を発表しましたが、同時にこれまで買い入れてきた上場投資信託ETF)の売却方針を初めて示しました。これは市場にとって想定外の「バッドサプライズ」となり、株式市場の需給悪化懸念から先物主導で売りが殺到し、株価は急落しました。

1.2. 日次動向の詳細分析

9月16日(火)
 3連休中の米国市場でハイテク株や半導体関連株が堅調に推移し、主要指数が最高値を更新したことを好感し、買いが先行しました。日経平均株価は一時45,055円まで上昇しましたが、高値圏での警戒感から買いは続かず、上げ幅を縮小。それでも4営業日続伸となり、連日で史上最高値を更新して取引を終えました。
9月17日(水) 
前日の米国市場が下落したことや、為替が円高方向に振れたことが重荷となり、5営業日ぶりに反落しました。朝方は売りが優勢となり、一時290円安となる場面もありましたが、売り一巡後は下値での買い戻しが入り、下げ幅を縮小して終えました。
9月18日(木)
 FOMCの利下げ決定と、それに伴う円安進行が強力な買い材料となり、大幅に反発しました。時間外の米国株先物も上昇したことから買い安心感が広がり、日経平均株価は一時718円高となる場面もありました。終値で史上初めて45,000円台に乗せ、市場の強気心理を象徴する一日となりました。
9月19日(金) 前日の米国市場の最高値更新と円安を追い風に、取引開始直後から買いが優勢となり、午前中には一時45,852円まで上昇し、最高値を再び更新しました。しかし、午後に日銀がETFの売却方針を発表すると市場の雰囲気は一変。先物主導で売りが膨らみ、一時807円安となるなど、高値から安値までの値幅が1,300円を超える乱高下の展開となりました。最終的には下げ幅を縮小したものの、反落して週の取引を終えました。
この不安定な週末の引け方は、市場参加者の間に不透明感と警戒感を残しており、今週の市場の方向性を占う上で重要な意味を持つものと考えられます。
 

 

 

関連動画:
馬渕磨理子先生の解説

www.youtube.com

動画の主要テーマ

この動画では、主に以下の3つのテーマについて解説しています:

  1. 日銀のETF売却
  2. FOMC後のアメリカの利下げと経済見通し
  3. 自民党総裁選挙

 

I. 日銀のETF売却について

売却の決定と規模:

    • 日本銀行(日銀)はETFの売却を決定しました。
    • 年間売却額は、簿価で3300億円時価6200億円の規模です。
    • 日銀のETFを含む保有総額は、簿価で37兆円、時価で70兆円に上ります。
    • このペースで全て売却するには、100年以上かかる計算になります。

市場への影響:

    • 売却額は市場全体の売買代金に占める割合が0.05%程度と非常に小さく、保有残高全体から見てもわずか0.9%弱です。
    • 植田総裁は、市場の安定に配慮し、影響をできるだけ少なくするよう売却規模を決定しました。
    • 発表直後、東京株式市場の日経平均は一時800円以上下落する局面がありましたが、規模が大きくないという認識から値を戻す動きで終わっています。
    • 現在の株価水準(日経平均45,000円超、PER18倍超)は売りが出やすい水準であり、ETF売却のニュースは利益確定の「理由付け」として利用されたと考えられます。

国民経済への影響(利益の使途):

    • ETFなどの売却益(年間2000億円から3000億円ほど)は、日銀の純利益となり、国庫納付金として政府の歳入に計上されます
    • これにより、赤字国債の発行を数千億円控える効果があり、間接的に国民へメリットがあります。

過去に議論された他の売却案(見送り):

    • 国民への直接分配案: 1人当たり60万円分程度のETFを配る案。資産形成のチャンスとされたものの、口座整備の難しさ、課税の問題、国民が一斉に売却するリスクから見送られました。
    • 年金基金への移管案: GPIFや共済年金に移管し、長期運用益として将来の年金資金に回す案。年金基金に過度なリスクを負わせることへの批判が強かったため、見送られました。
    • 投資教育・NISAへの還元案: 売却益の一部をNISAの非課税枠拡大や投資教育の資金に当てる案。3000億円の規模では非課税枠を賄えない可能性があり、実現しませんでした。

II. FOMC後のアメリカの金融・経済について

利下げの決定:

市場の利下げ見通し(FedWatch):

    • 10月には2度目の利下げ(0.25%)を予想する向きが87.66%と濃厚です。
    • 年内に9月、10月、12月と合計3回の利下げを織り込んでいる投資家が非常に多い状況です。
    • 2026年7月頃には金利が3.0%程度まで下がるとの見通しもあります。

経済見通し(9月修正):

    • 実質GDP成長率: 2025年以降の予測が情報修正されました(例:2025年 1.4%→1.6%)。これは景気が底堅いことを示しています。
    • 失業率: 2026年、2027年の予測が下方修正されており、雇用状況が良くなる見通しです。
    • インフレ率: 来年(2025年)の予測が情報修正され(2.4%→2.6%)、物価の高止まりが意識される内容となりました。

利下げの解釈(チグハグな緩和):

    • GDPが情報修正され景気が底堅く、物価が高止まりしている(金利を引き下げる理由になりにくい)にもかかわらず利下げを決定したため、市場は一時混乱しました。
    • これは、最近の雇用統計で悪い数字が出たことなどから、景気や雇用が崩れる前に**「保険的」に利下げ**をしたというニュアンスで理解できます。

FRB内の対立:

    • 今回の0.25%利下げに対し、トランプ氏寄りの意見を持つスティーブ・ミラン理事が0.5%の大幅な利下げを主張し、反対票を投じるなど、FRB内で見解のばらつきが見られています。

III. 自民党総裁選挙について

現状:

    • 高市氏、茂木氏、小泉氏、林氏、小林氏らが候補者として上がっています。
    • 加藤氏は総裁選出馬を見送り、小泉進次郎氏の選挙支援に回りました。
    • 総裁選の結果が出る10月4日までは、候補者の政策によって株式市場が動く可能性があります。

小林鷹之氏の政策の焦点:

    • 所得減税: 定率減税を打ち出しています。
    • 太陽光発電: 太陽光発電(ソーラー)への政策に対し、地域社会との摩擦や環境破壊、中国製パネルへの懸念を背景に慎重な姿勢(反対の視線)を取っています。
    • イデオロギー: ご自身を「保守」と位置づけています。

茂木敏充氏の政策の焦点:

    • 財政: **「増税なし」**を掲げ、積極財政の姿勢を示しています。
    • 減税: 所得減税、消費減税、法人減税など、減税を志向していますが、具体的な対象の比重はまだ曖昧です。
    • 家計の負担軽減: 物価高対策として家計の負担を軽減したいと述べています。
    • 政治姿勢: 国会運営の安定を重視し、日本維新の会や国民民主党との連立を視野に入れたメッセージを出しています。財政面では無制限の支出拡大ではなく、社会保障維持などを念頭に置いたバランス重視型の印象です。