動画教材:
馬渕磨理子先生の解説
この動画の主なポイント
金融政策と市場の見通し
- 日銀の利上げ予測: 日本銀行(日銀)の植田総裁による発言などから、12月にも利上げが実施される可能性が高いとされています。市場では、12月5日時点で日銀の利上げを92%の確率で織り込み始めています。
- 米国の利下げ期待: 米国では来週の連邦準備制度理事会(FRB)会合に向けて利下げ期待が高まっており、12月の利下げ予測は87.2%に達しています。これにより、日米の金利差縮小が予想されます。
- 株価への影響: 利上げが実施されても、すでに市場に予測が織り込まれているため、株価が大きく崩れない可能性が高まってきています。万一崩れた場合は、押し目のタイミングになるかもしれないと見られています。
- 為替への影響: 円高に傾きつつあり、米国の利下げ期待も相まって、日本の株式市場は比較的安定して推移しています。
- 利上げの背景と是非: 経済成長率がマイナスに転じている現状では利上げの必要性はないものの、為替が160円に迫ることで政権支持率が低下するコストや、「見栄え」の問題、および今後の「責任ある積極財政」をやりやすくする側面から、利上げが選択肢となり得るとの意見があります。
- S&P500の予測: 2026年のS&P500は、調整を挟みながらも8,000ポイント(筆者見通し)や7,800ポイント(モルガン・スタンレー)近辺まで伸びるという見通しが出されています。
リフレ派(インフレ論者)に関する議論
- リフレ派の定義: リフレとは、デフレから脱却し、お金を使って経済を押し上げ、物価目標2%達成を目指す考え方です。
- リフレ派の内部対立: 安倍政権下のリフレ派には、物価目標達成は「金融緩和のみ」で可能とする考え方と、金融緩和に加えて「財政出動」も必要とする考え方(相田氏など)の二つの派閥が存在していました。
- 現在の動向: 現在、高市政権のブレーンとなった相田氏のように、財政出動を重視する考え方が派閥の中で力を持ち始めています。
お米券(生活支援策)に関する問題提起
- お米券の構造的な問題: 地方自治体への重点支援策の選択肢として提供されたお米券は、500円券に対して60円(12%)が手数料として徴収される構造になっています。
- 税金の無駄: 国民の税金を使ってお米券を配布する場合、例えば10億円分の配布を決定すると、1億2,000万円(12%)が中間経費として差し引かれてしまう点が、大きな問題となっています。
- 効率化の提案: このような手数料はデジタル化によって発生しないものであり、無駄を削減するため、政府業務の効率化(日本版DOGE)の観点から、こうした仕組みにメスを入れるべきであると提言されています。
- 本質的な議論: お米券の問題は、単なる選択肢の是非や期限設定といった詳細ではなく、長年続いてきた手数料が差し引かれる仕組み全体、および農政の方針(増産・輸出から原産への転換)の文脈で捉えるべきです。
市場の振り返り(2025/12/1~12/5)
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日付 |
主なイベント(日本/海外) |
東京市場の動向 |
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12/1(月) |
7-9月期法人企業統計、中国11月レイティングドッグ製造業PMI、米11月ISM製造業景況感指数 |
買い先行で小幅高スタートしたが、買いが続かずマイナスに沈む。植田日銀総裁のタカ派的な発言が伝わり、債券が売られ、ドル円が円高に振れる。AI、半導体、輸出関連株などの売りにつながり、一時1,037円安(終値前に49,215円)となるなど下げ幅を広げた。 |
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12/2(火) |
11月マネタリーベース、ユーロ圏11月消費者物価指数 |
前日の大幅安の反動と円高一服で買い先行。日経平均は一時49,636円をつけ5万円に接近したが、午後は失望売りに押されマイナスに沈む場面があった。クロージング・オークションの買いでかろうじてプラスに浮上して終了。TOPIXも小幅な反発で終えた。 |
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12/3(水) |
中国11月レイティングドッグサービス業PMI、米11月ADP雇用報告、米11月ISM非製造業景況感指数 |
米国株反発を好感し買い先行。午後、値がさの半導体関連株が買われ、日経平均は50,138円をつけ、一時835円高となる場面があった。しかし14時半ごろから上値が重くなり、5万円台を維持できずに午後の安値で終了。TOPIXは反落。 |
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12/4(木) |
米10月貿易収支、米週間新規失業保険申請件数 |
米国市場での利下げ期待の高まりが買い材料となる。日経平均、TOPIXともに買い優勢で始まり、日経平均は5万円に乗せる。午後も買いが衰えず、日経平均は高値引けで51,000円台を回復。TOPIXは過去最高値を更新して終了。 |
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12/5(金) |
前日の大幅高の反動と週末が重なり売り先行。日経平均は498円安で始まり、一時813円安(50,215円)となる場面があった。午後はじわじわと買い戻しが優勢となり下げ幅を縮めたが、日経平均、TOPIXともに反落となった。 |