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2025年12月8日〜12月12日の主な出来事:オラクルショック

動画教材:
馬渕磨理子先生の解説

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動画の主なポイント

1. 米国の金融政策と中立金利の動向

  • 米国は12月に0.25%の利下げを3回連続で行いました。
  • 現在の金利水準(3.5%)は、中立金利(3%程度と見られる)のレンジの上限近くまで下がってきており、今後は利下げを慎重に進める方針が示唆されています。
  • 2026年に入ってからの利下げ見込みは1回程度となる可能性が示されています。
  • 短期国債の購入が発表されましたが、これは金融緩和ではなく、金利を下げるための通常の運転を保つためのメンテナンス作業(微調整)というニュアンスです。
  • K字型経済の懸念: 企業部門(特にAI関連)は好調だが家計の貧困層が増加する「K字型経済」が進行した場合、経済成長力が下押しされ、中立金利の水準感も低下する可能性が懸念されています。
  • 一方、トランプ関税によるインフレ上昇圧力などを考慮し、中立金利が高い水準で止まる(高止まりする)という見方をする専門家も存在します。

2. 経済見通しと2026年のリスク

  • FOMC参加者の経済見通し(12月予想)では、2026年の経済成長率は9月予想の1.8%から2.3%に上方修正され、物価の見通しは2.6%から2.4%に下方修正されています。
  • FRBが認識する2026年の主要なリスクとして、政策の不確実性(61%)、地政学リスク、長期金利の上昇(43%)、そして**AI(人工知能)**が挙げられています。

3. 株式市場とAI投資のリスク(オラクルショック)

  • 米国の利下げは株式市場にプラスに働き、ダウは高値を更新し、S&P500も堅調に推移しています。
  • ナスダックは下落しましたが、これはAI関連で注目されていたオラクルが10%以上下げたことが理由です。
  • オラクルは増収増益であったにもかかわらず下落しましたが、その理由はフリーキャッシュフロー(FCF)が赤字に転換したためです。
  • FCFの赤字は、本業(営業キャッシュフロー)で稼いだ資金だけでは設備投資(投資キャッシュフロー)を賄いきれていない状況を示します。
  • オラクルは、営業キャッシュフローは黒字、投資キャッシュフローはマイナス、財務キャッシュフローはプラスの「積極投資型企業」の構図に見えますが、FCFの大幅赤字が懸念材料となっています。
  • GoogleNVIDIAは、FCFが黒字であり、有料企業に分類されるキャッシュフロー構造(営業:+、投資:-、財務:-)を維持しています。
  • AI業界における過剰な設備投資が懸念される中、今後は売上や利益だけでなく、キャッシュフロー計算書(特にFCF)を分析することが重要になっています。
  • 2025年のS&P500は、現在の水準から15%程度の伸び(7900~8000ポイント)が視野に入っていますが、20%の下落(5400ポイント)のリスクも想定されています。

4. 日本の動向と主要イベント

  • 来週の日銀金融政策決定会合での利上げはほぼ確実視されており(91%が織り込み済み)、最大の焦点は植田総裁による「中立金利」への言及の程度です。
  • 2026年(辰年)はアノマリーとして株価のパフォーマンスが振るわない傾向があり、特に米中間選挙の年と重なるため注意が必要です。
  • 2026年のイベントとして、中上国会での「国家情報局創設」の議論(サイバー・セキュリティ関連銘柄に焦点)や、5%以上の賃上げを目指す動きが注目されます。
  • 日銀審議委員(野口氏、中川氏)の任期満了(3月、6月)に伴う人事が、株式市場に影響を与える可能性があります。
  • 米国の中間選挙も最大のリスク要因の一つです。

 

 

 

先週(12月8日〜12月12日)の市場の動き

日付

主要イベント(日本時間)

東京市場の動き(日経平均TOPIX

終値の結果

12月8日(月)

10月国際収支、11月景気ウォッチャー調査、中国11月貿易収支、独10月鉱工業生産

米国市場の上昇と前週末の大幅安の反動から買い先行で始まった。直後に先物主導で下落に転じ、両指数とも一時マイナスに沈んだ。日経平均は値嵩株の売却でマイナス圏で推移したが、TOPIXは市場全体の買いに支えられプラスに浮上した。午後、TOPIXが上げ幅を広げ、日経平均もプラスに浮上した。

日経平均TOPIXともに小幅高で終えた。

12月9日(火)

豪準備銀行政策金利発表、米FOMC(10日まで)

FOMCを控えて方向感のない値動きとなった。買い優勢で始まり、日経平均は95円高から一時50,700円台に乗せたが、売り物に押されてすぐにマイナスに転じた。その後、前日の終値を挟んだ方向感のない値動きが続いた。取引終了にかけて押し目買いが入り、プラス圏を維持した。

日経平均TOPIXともに続伸で終えた。

12月10日(水)

カナダ中銀政策金利発表、FOMC結果発表(翌11日未明)、パウエルFRB議長会見(翌11日未明)

FOMCの結果やパウエル議長会見を控え、ポジション調整とみられる売買で方向感のない値動きとなった。買い先行で始まり、値嵩のAIや半導体関連株が買われ、日経平均は一時452円高(51,107円)となった。買いが一巡すると売り物に押され、両指数ともマイナスに沈んだ(一時325円安)。午後、SQ前の最終売買日を意識した買い戻しが優勢となり、TOPIXはプラスに浮上した。

TOPIX3日続伸日経平均は積極的な買いが入らずマイナス圏での推移となり、3営業日ぶりの反落で終えた。

12月11日(木)

米9月貿易収支、米週間新規失業保険申請件数。前日未明にFOMCが予想通り0.25%の利下げを決定。

FOMCの結果を受け買い先行で始まったが、失速する格好となった。日経平均は一時273円高(50,875円)となったが、買いが続かず直ぐに売り物に押され、両指数ともマイナスに転じた。昼休み中、時間外の米国株(ナスダック100やS&P500)が下げ幅を広げた警戒感から、午後は下げ幅を拡大。日経平均は5万円を割り込み、一時676円安となった。

日経平均続落TOPIX4営業日ぶりの反落となった。

12月12日(金)

メジャーSQ

米国市場でNYダウとS&P500が過去最高値を更新したことが買い材料となり、両指数とも反発して開始。日経平均は一時978円高(51,127円)となったが、買いが一巡すると51,000円を割り込み上げ幅を縮小した。TOPIXは高値圏でのもち合いの後、午後に入って上げ幅を拡大し、日経平均も持ち直した。

TOPIX過去最高値を更新して終えた日経平均は反発で終えた。