- 動画教材:馬渕磨理子先生の解説
- 1. 衆議院解散と選挙戦への突入
- 2. 各政党の「消費税減税」スタンスと比較
- 3. 株式市場の動きと注目銘柄
- 4. マクロ経済への影響と「トランプ・リスク」
- 5. 選挙後を見据えた投資テーマ
- 先週の市場タイムライン(1月19日〜1月23日)
動画教材:
馬渕磨理子先生の解説
動画に基づき、衆議院解散と各党の消費税減税案、およびそれに対する株式市場の反応についてのポイントを箇条書きでまとめます。
今回の内容は、これまでの「政治の不透明感」という抽象的な議論から、「減税政策という具体的なカード」がマーケットにどう着火したかという実務的な局面に移っています。
1. 衆議院解散と選挙戦への突入
- 冒頭解散の実施:23日(金)、国会冒頭で解散が行われ、日本は本格的な選挙モードに突入しました。
- 政策期待の先行:解散に先立ち、先週末から各政党が「消費減税」を打ち出したことで、週明けから市場は敏感に反応しました。
2. 各政党の「消費税減税」スタンスと比較
各党は食料品を中心とした減税案を競っていますが、**「期限の有無」と「財源の考え方」**に大きな違いがあります。
- 自民党・維新の会:食料品非課税(0%)を検討。ただし、自民は検討段階、維新は「2年限定」の時限措置としています。
- 国民民主党:一律5%への引き下げ(賃金上昇率が物価を上回るまでの時限措置)。
- 中道改革連合(新党):食料品0%を「恒久的」に実施。財源には政府系ファンドの運用益や基金の取り崩しを充てるとしています。
- その他(参政、日本保守、令和、社民など):段階的な廃止や、食料品0%を主張。財源として法人税の引き上げや不公平税制の是正を挙げています。
3. 株式市場の動きと注目銘柄
「食料品減税」のニュースを受け、週前半は関連銘柄への資金流入が目立ちました。
- 恩恵を受ける企業群:スーパー(ライフ、泉、ベルク、バローなど)、食品メーカー(キッコーマン、日清食品、味の素、山崎製パンなど)、卸(神戸物産、山絵グループなど)が一時同意付きました。
- 個別銘柄の動向:
- ライフコーポレーション:窓を開けて上昇し、20日に高値を付けました。
- 山絵グループHD:九州基盤の食品卸から多角化。チャートが強く、営業利益20%増と業績も好調で注目されています。
4. マクロ経済への影響と「トランプ・リスク」
- 日本の長期金利上昇:与野党が減税を打ち出したことで財政懸念が生じ、日本の長期金利は一時2.38%まで上昇しました。
- 米国のトリプル安:トランプ大統領がグリーンランド領有に反対する欧州への関税引き上げを示唆したことで、米国市場は**「株安・ドル安・債券安」**に見舞われ、これが日本市場にも波及しました(その後、関税見送りで戻っています)。
5. 選挙後を見据えた投資テーマ
マーケットはすでに選挙の先を読み、以下の分野に注目しています。
- 防衛関連:自民・維新政権が維持される場合、防衛力強化や防衛三文書の改定が追い風となります。
- 福祉都構想(維新):関西基盤の建設、私鉄、ホテル、電力会社などに資金が入っています。
- 継続テーマ:これまでの対話でも触れた**「フィジカルAI」「レアアース」**に加え、ガバナンス改革やインフレに強い企業(高配当株)が引き続き重要視されます。
今回の解散総選挙は、各党が「減税」という強力なメッセージを放つことで、マーケットの沈黙を破りました。しかし馬渕氏は、減税には**「現場の混乱(線引きの複雑化)」や「将来的な増税(リバウンド)による消費の冷え込み」**といった副作用(デメリット)があることも冷静に指摘しています。
投資家としては、単なる選挙お祭り騒ぎに乗るだけでなく、**「その減税に実効性はあるのか」「財源は人格(企業の意欲)を削り取るものではないか」**という視点が、まさに今、試されています。
**2026年1月19日から1月23日までの「先週の市場の動き」**についてタイムラインを作成します。
この週は、高市総理による衆議院解散の表明や積極財政への言及、そして週末の日銀金融政策決定会合の結果など、国内の政治・金融イベントが相場を大きく動かした1週間でした,,。
先週の市場タイムライン(1月19日〜1月23日)
1月19日(月):財政不安による金利急騰と3日続落
- 背景: 米国株の下落や国内長期金利の上昇に加え、与党が食品の消費税を2年間限定でゼロにする検討をしているとの報道が伝わりました。
- 市場の動き: 財政への不安から長期債が売られ、金利が27年ぶりの高水準に達したことが売り材料となりました。日経平均は一時844円安となる場面がありましたが、午後に買い戻され、下げ幅を縮小して高値引けとなりました。
- 結果: 日経平均は3日続落、TOPIXは続落となりました。
1月20日(火):衆議院解散表明と53,000円割れ
- 背景: 前日の会見で高市総理が衆議院の解散を表明し、食料品の消費税ゼロや積極財政に言及しました。
- 市場の動き: 国内長期金利の上昇が続き、東京市場の売り材料となりました。日経平均は53,000円を割り込み、一時730円安(52,852円)を記録しました。午後も前日同様に買い戻しの動きは見られましたが値を保てませんでした。
- 結果: 日経平均は4日続落、TOPIXは3日続落で終了しました。
1月21日(水):米欧対立とトリプル安の波及
- 背景: グリーンランド取得を巡る米欧の対立から、米国市場が株・債券・ドルのトリプル安となりました。
- 市場の動き: 東京市場も大幅続落で始まり、日経平均は一時796円安(52,194円)となりました。午後は長期金利の上昇が一服したことが下支えとなり、小動きとなりました。
- 結果: 日経平均は5日続落、TOPIXは4日続落となりました。
1月22日(木):トランプ発言による6営業日ぶりの反発
- 背景: ダボス会議でのトランプ米大統領の講演で、武力行使の否定や追加関税の撤回が示され、米国株が大幅反発しました。
- 市場の動き: 東京市場も買い先行で始まり、午前10時過ぎから半導体関連株に買いが入って水準を切り上げました。午後は一時1,147円高(53,922円)まで上昇しましたが、翌日の解散を控えた利益確定売りに押され、上げ幅を縮めました。
- 結果: 日経平均は6営業日ぶりに反発、TOPIXも5営業日ぶりに反発しました。
1月23日(金):日銀現状維持と衆議院解散
- 背景: 米国株高に加え、昼休み中に**日銀金融政策決定会合の結果が「現状維持」**と伝わりました。
- 市場の動き: 午後に入り一時361円高(54,050円)まで上昇しました。その後、実際に衆議院が解散されると一時マイナスに沈む場面もありましたが、政策期待から持ち直しました。
- 結果: 日経平均、TOPIXともに続伸して週を終えました。